- 研究室配属のスケジュールを知りたい
- 研究室の選び方がよくわからない
- 複数の研究室で迷っている
この記事では、理系の研究室で実際に研究していた私が、実体験を交えながらこれらの疑問にお答えします。
研究室配属のスケジュール
正確な時期は大学や学部によって異なりますが、一般的に大学 4 年生の 4 月から研究室に配属されることが多いと思うので、まずはそれを前提にした大体のスケジュールを把握しましょう。

参考程度にご覧ください
「自分がどのような研究をしたいのか」「どの研究室に入りたいのか」について考え、行動を始める頃です
先生や学年幹事から、夏休み頃に志望調査の連絡がくることがあります



この時期からお互いに研究室配属の話をする機会が増えていきます
調査の結果を踏まえてさらに考えて、志望研究室を最終決定します
第 3 志望まで決めておくと安心です



研究室訪問などを通して、自分の意思を固めていきます
成績の提出や先生との面談を経て、春休み頃に配属先が決定します
スケジュールは大体このような感じになると思います。
所属する学科の先生や先輩に正確なスケジュールは確認してください
スケジュールが把握できたので、次は研究室の選び方について説明していきます。
研究室の選び方 2ステップ
研究室を選ぶためには、次の 2 ステップで考えると良いと思います。
①優先順位を決める


失敗しない研究室選びのためには、自分が何を優先したいのか?をじっくり考える必要があります。
何を優先するのかを考えるヒントとして、いくつかの軸を紹介します。
- 好きなことや興味のあること
- 論文の出しやすさ
- 就職のしやすさ
- 人間関係
好きなことや興味のあること



好きなことや興味のあることがすでにわかっている場合は、これを優先順位の一番上にするのがおすすめです!
私の場合、宇宙に興味があり一般相対論や素粒子物理学を学びたかったので、これらを学んだり研究したりできる研究室を選びました。
論文の出しやすさ
将来的にアカデミアで研究したい、大学教授になりたい、という目標がある場合、これが重要なポイントになるでしょう。
研究室でどれくらい論文が出ているかを調べるためには、研究室のホームページを訪れてみるのが最適です。
「○○大学 △△研究室」で検索です!
研究室のホームページには論文リストがあるので、そこを見ることで、どれくらい活発に研究活動をしている研究室かがわかります。
論文の出しやすさを重視する場合、少なくとも 1 年に数本は論文を出している研究室を選びましょう。
研究室に何人か先生がいる場合、特に、志望する指導教員とその教員の学生が著者に含まれる論文の本数に注目しましょう!
例えば、先生が 2 人いる研究室で、片方の先生はほとんど論文を出していないが、もう一方の先生がたくさん論文を出しているといったケースがあります。
就職のしやすさ
民間企業への就職を目指す場合、就職のしやすさを考慮するのもおすすめです。
研究室の先生が特定の企業とつながりがあるとき、その企業に推薦してもらえる場合があります。
ただし、推薦だと必ず内定がもらえる、というわけではないので、注意が必要です
また、指導教員が就職活動に協力的か、そうではないか、も重要です。
インターンのとき、「インターンには一つしか行けない。指導教員の許可が得られなかったから。」と言っていた学生がいました。



スムーズに就職活動を進めるために、配属前に確認しておきましょう
人間関係
人間関係はどのコミュニティでも重要で、研究室も例に漏れません。
日々の研究生活を楽しく過ごしたり、研究成果を挙げるために、円滑な人間関係が必要不可欠です
研究は必ずうまく行くものではなく、問題に直面することがあります。
そのとき、指導教員に助言を求めたり、学生と議論したりすることで解決策が見つかることがあります。
そのために、あらかじめ研究室の雰囲気を知っておくことは重要だと思います。
これらを踏まえて、自分が研究室選びで何を重視するかを考えましょう
②研究室を調べる


研究室選びで何を重視するのかを自分なりに決めたら、実際に研究室を調べていきます。
研究室選びで重視することの例
- 好きなことや興味のあること
- 論文の出しやすさ
- 就職のしやすさ
- 人間関係
研究室を調べるには、次のような方法があります。
研究室のホームページを見る
興味のある研究室があれば、「○○大学 △△研究室」で検索してみましょう。
所属する学科にどんな研究室があるかわからない場合は、学科のホームページで研究室一覧を見ましょう。
研究室訪問をする
ホームページを見て、もっと詳しく知りたい研究室が見つかったら、実際に研究室訪問してみましょう。



突然訪問するのではなく、事前にアポをとりましょう
アポを取るために、まずはメールを送る必要があります。
研究室訪問のためのメールを作成する際のポイントについてまとめてから、具体例をお見せします(コピペ OK!)。
- 件名をきちんと書く
- 最初に挨拶をして、自分が誰なのか名乗る
- 研究室訪問をしたい旨をはっきり伝える
- 希望日時を複数提示する
研究室訪問のためのメールの例
件名例:
研究室訪問のお願い(○○大学○○学部○○学科[名前])
本文例:
○○先生、
はじめまして、○○大学○○学部○○学科○年の[名前]と申します。
○○先生の研究室のホームページを拝見し、○○に関連する研究に興味を持ちました。
もし可能でしたら、実際の研究内容や研究室の雰囲気についてお話を伺いたく存じます。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、研究室を訪問させていただけませんでしょうか。
私の希望としましては、以下の 3 通りの日程で訪問させていただければと思っております。
1. ○月○日(曜日)午後
2. ○月○日(曜日)午後
3. ○月○日(曜日)午前
もしご都合が悪い場合には、別の日程で調整いたしますので、ご教示いただけますと幸いです。
お手数をおかけいたしますが、ご検討いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
*********************************
○○大学 ○○学部 ○○学科
[名前]
[メールアドレス]
*********************************



ぜひこれをコピペして、名前などを書き換えて使ってください!
先輩に話をきく
志望する研究室の先輩だけでなく、他の研究室の先輩にも話を聞くのがおすすめです。
もちろん後輩には自分の研究室に来てほしいので、自分が所属する研究室に関する良い面を話してくれると思います。
なので、第三者目線で、
志望する研究室の内情を聞いておくことが大切です
自主ゼミをお願いする
これは難易度が高いですが、志望する研究室に所属する先輩と一緒に自主ゼミを行うこともおすすめです。
いろいろな研究室の大学院生は、演習や実験の TA として、学部生と関わる機会があります
そのタイミングで「研究室に興味を持っている」と話を振ってみましょう。



きっと嬉しくなって、いろいろな情報を話してくれると思います!
「研究室ではどういうゼミをしているのか?」「どういう勉強をしておけばいいのか?」などを聞いて、自主ゼミのメンターになってもらえないか尋ねてみるのも良いと思います。
自主ゼミの始める方法や注意点はこちらの記事をどうぞ


実際に私はこの方法で、興味を持っていた研究室の先輩と自主ゼミを行いました。
自主ゼミを通して、その研究室は自分には合わないと判断しましたが、結果としてこの選択は良かったと思っています



これは行動力が必要ですが、失敗しない研究室選びをしたい方は、ぜひ頑張ってみてください!
最後に
この記事では、研究室配属のスケジュールと研究室の選び方を具体的に説明しました。
研究室の選び方は次の 2 ステップです。



自分なりにしっかり考えて、後悔のない研究室選びができるように祈っています!